ついにトヨタがＹａｒｉｓWRCでテストプログラムを開始!!

　以前より噂が絶えない話でしたが、トヨタがヤリス（日本名：ヴィッツ）を元にWRカーのテスト車を製作とのニュースがネット上で流れました。

　元々ＴＭＧが開発を進めている1.6リッターのＧＲＥ（グローバルレースエンジン）、昨年夏の終わりにもネット等でニュースとなりましたが、開発中のエンジンを実際に製作したラリーカーへ搭載し走行テストを行うとの事でした。　直4の直噴エンジンにターボチャージャーを付け、出力は約300馬力になります。


　この時のニュースでは、ＴＭＧがラリーカーを開発する為にエンジニアを募集している事が書いてあり、ＴＭＧで開発を進め中断していた｢Yaris｣ベースのラリーカー製作が再開される可能性があるとの内容でした。　

　トヨタのF1撤退後よりWRC復帰を期待されておりましたが、トヨタが先に復帰を果たしたのはWECでした。　ハイブリッドシステムを用いた「TS030 HYBRID」で世界戦のレースに復帰しましたが、欧州で人気のあるWRCファンの間では、この決定を残念に思い落胆しました。　しかしながら、GREはWRCやWTCCでの使用を前提としておりますので、時期が来れば可能性アリと考え期待し続けておりました。

　昨年12月、ＴＭＧ側よりWRCカーを製作し来年走行テストを行うとの発表がありました。　開発中のGREを積み、テストを通じて車の経験を蓄積させる事が目的との事でした。　今回のプログラムはあくまでもテストのみを前提にしておりますが、TMG側はWRCへの参加に対して非常に興味を持っており、小規模ながらも開発を続ける事により、日本側からのGOサインを待つのみとしております。　そして順調にマシンの製作は進み、今年の1月にはＴＭＧ内にてシェイクダウンも無事に済ませておりました。

　その後、しばらくは落ち着いておりましたが、先週頃から「トヨタがYaris WRCのテストを行うらしい」と噂が流れ始めた次第ですが、23日にテスト画像等がニュースとしてネットに掲載されました。　極秘テストとして、イタリアのトスカーナ地方にてグラベルテストが行われ、大きな問題も無く終了したとの事。　ステアリングを握ったのは、「TS030 HYBRID」でWECに参戦しているドライバーである、ステファン・サラザンとフィンランド人テストドライバーである、セバスチャン・リンドホルムの2名。　　またテストプログラムに関しては、モータースポーツ・イタリアが行っていくとの内容でした。










　2枚目の車体にのみウィンドウた車体側面にTMG関係のロゴが入っておりますますので、時期が違う為なのか、もしかしたら複数台の車体が製作されている可能性も否定できません。　

　一部では南アフリカ・トヨタが独自で製作し南ア選手権に参戦させている｢Yaris S2000」とマシン形状が似ている事から、ベースになっているのではとの話もでておりましたが、南ア・トヨタが製作した｢Yaris S2000｣はこんなマシン。








　私的には、ワイド化されたフェンダー部のアプローチ位しか似ているとは思えませんが、地方選手権とは言え参戦し優勝までしているマシンですので、何かしら比較の元にしている可能性はあると考えます。　画像の他に動画もネットに上がっておりますが、印象としては比較的フラットな路面と思われますが、マシンの挙動も安定している感じで、サスの動き等も出発点としてはとても良い物だと思いました。　ただ動画の音を聞いても分かるとおりで、アタックしている走りではない為、GREの性能と駆動系の熟成がどうなるかだと思います。




現行の規定では、S2000での登録を行っていない車両はWRCに参戦できないとの事。　南ア・トヨタの車体はFIAのS2000規定ではない為、現在開発中のマシンで即参戦は出来ないとの事です。　大きなレギュレーション変更が行われる2017年の復帰がささやかれております。　私の希望ですが、今年一杯は現在の規定でマシンの開発を行い、現行のWRCを活性化させる為にも、FIAの特例で2015年か2016年より参戦とでもなれば、他メーカーの力量を測る事が出来ると思いますし、WRCの活性化に繋がると思います。

　今後の情報に注目しつつ、WRCの開幕戦でＪＳＰＯＲＴＳに出演したトヨタの社長が言われていた様に、周りから盛り上げて、WRC復帰への後押しをして行きたいと改めて思いました。　

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