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ついに、マクラーレン・ホンダの提携解消が発表となりました.... [レース関係]

 先週末はF1のシンガポールGPが開催されました。

 以前から噂が出ていたマクラーレン・ホンダの提携解消が発表され、マクラーレンはルノー、ホンダはトロ・ロッソと提携することが発表されました。 エンジンの新規定が2021年からとなりますので、両社共々2020年までの契約。 新規定の内容が決まっておりませんので、規定一杯の2020年までの契約になりました。

 復帰から三年目を向かえたホンダ.... 今季はエンジンのレイアウトを一新し攻めの年となるはずでした。

 イベント時の写真を撮った物ですが、第4期のマクラーレン・ホンダはこんな感じです。
MP4-30(展示車).jpg
 参戦発表時のMP4-30(展示車) ※この展示用はMP4-29を基にしたものらしい....
MP4-30(展示車2).jpg
 昨年のMSJFで展示されたMP4-30 (展示車)
MP4-31(展示車).jpg
 今年のMSJFで展示されたMP4-31(展示車)

 2015年の復帰直後からエンジン性能の低さに悩まされ、それでも二年目である昨年は入賞も増えておりました。 今年はレイアウトを一新したホンダでしたが、開幕前のバルセロナテスト初日からトラブル続きとなり、明らかに出力を抑えた感じでテストを行なっておりました。 テストですので本当の実力は分かりませんが、それでもトップとのタイム差は2.5~3秒程....  しかも、少しでもタイムを上げようとすると、PUにトラブルが発生し交換。 これによってテストの時間が削られてしまう為、上記の様にタイムを抑えて距離を稼ぐ感じでした。 (全てのトラブルがPUだけの問題ではありませんでしたが、PU絡みでしたので全てホンダとなってしまいましたよね....) 

 それでも出力が予測値に達していない事もあり、この時点でマクラーレンはホンダに対してプレッシャーを強く掛けていくとの話でした。 ネット等のニュースを総合的に考えると、バルセロナテストの時点でホンダのエンジンにマクラーレンに愛想をつかしたとの事みたいです。 絶対的にパワーが劣っている事が分かり、ホンダも6月に改良型のエンジンを投入予定を発表したものの、間に合わず.... その後、改良型を投入しても「違いが分からない」、「パワーが無い」と言われ続け、それでも走りきれれば良いのですが、PUにトラブルが出る始末です。

 スペック3が投入され一定の効果が出始めた訳ですが、夏休み前のハンガリーGPにて2台入賞も「シャシー性能の高さ」と言われておりました。 ベルギーGPからスペック4投入が予定されておりましたが、開発が間に合わないとの事でスペック3.5~3.7と言った感じでアップグレードが次々と導入されておりましたが、完走もままならない状態となりました。 ベルギーでは、「エンジンに異常」と訴えアロンソがリタイアしてしまいましたが、ホンダが調査した所では問題は見つからず.... 「故意にリタイアか!!」とも噂がでましたが、真相は謎のまま。

 カナダGPで改良型が投入されなかった事で、メディアに対してのホンダの不満を言い続けたマクラーレンですが、この時点で一般的にも「今年で終わりかな~」と言われ始めておりました。 開幕後、2018年からザウバーへカスタマー供給が決まった訳ですが、チーム代表が交代した事でカスタマー契約も解消となりました。 これはザウバーがギアボックスの供給が不透明(マクラーレン製)な為、解消したとの事でした。

 FIAとしてもホンダの撤退はイメージダウンの為、何とか回避させるべく動き回っておりました。 そして今回の発表となった次第ですが、裏では色々とありそうですね。 夏休み以降、言われっぱなしのホンダでしたが、今となってはホンダ側にも考えがあっての事であると思ったりして....

 ホンダとトロ・ロッソの記者会見ですが、ネットで動画を見ておりました。 ホンダとの接点は昨年から(日本のスーパーフォーミュラーでピエール・ガスリー出場している関係)との事でしたが、ホンダとしてもザウバーとの契約も解消された状態でしたので、トロ・ロッソからの申し出は渡りに船だったと思います。 トロ・ロッソの代表であるフランツ・トスト氏、ラルフ・シューマッハーがフォーミュラーニッポンに参戦していた時代にはマネージャとして日本に滞在しておりました。 その後は他のチームの裏方となり、2006年から現チームの代表となりました。 数年前にはホンダのファクトリーへも訪問した事があり、来年からの供給に期待をしているとの話です。

 ホンダとトロ・ロッソとの契約、エンジンの供給、イタリアGP後との話なのですが、どうもその前から進めていた気がしてしょうがない.... マクラーレンとルノーの交渉なんて、シーズンが始まった直後から色々な場所で目撃されていたとの話も今頃出てくる位ですからね。

 ともあれ、上手く収束した今回のエンジンスイッチですが、記者会見で良く分かった事ですが、ホンダが製造しているPU関係でハイブリッド部分の多くはマクラーレンの姉妹会社が製作したパーツが多く使用されているとの事.... 100%自前ではなかったのですね。 ホンダとしても設備投資を行い、近いうちに100%自社製作にするとの話でしたが、本当に100%ホンダのPU部分だけに問題が出ていたのであろうか.... 何かね、勝手に詮索してしまう訳ですよ。

 今年一杯で提携解消となったマクラーレン・ホンダですが、予定通りであればスペック4が鈴鹿の前に投入されるはずですので、更なる飛躍を期待しつつ、来年は熟成されたエンジンで快走し「解消は失敗だった」とマクラーレンに言わせる様に頑張ってもらいたいです。

 マクラーレンとルノーの提携も始めてなのですが、イギリスとフランスですので連携は大丈夫なんだろうか.... 来年は互いにライバルとなりますので、切磋琢磨し競争を魅せて欲しいですね。 (ホンダのエンジンとトロ・ロッソのシャシー、相性が良い事を期待しますよ) 
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tsun

噂が飛び交っていますね。
イギリスGP後にはマクラーレンとの決別が決まり、トロロッソとの交渉も始まっていた、との記述もありました。
何はともあれ、来期はいろいろと見どころ満載になりましたね。
by tsun (2017-09-19 16:09) 

りょ〜さん☆

この件もネタにしようと情報はそれなりに集めていたんですが…F1のこと自体数年も積極的に触れる機会を持たなかったので臆してしまい…そのままスル~することにしましたσ(^◇^;)
往年のマクラーレン・ホンダを知っているだけに残念です…
が,ホンダの試みも全否定するどころか,果敢さがいいじゃまいか☆って思えました(o^^o)ただ…「結果」が全ての世界なので,それを分かって参戦したはずなのに,芳しくなかった事実は無視できない気もします…( ̄。 ̄;)
仰る通り…「解消するんじゃなかった」って思わせる結果を残して貰いたいもんです☆
by りょ〜さん☆ (2017-09-19 23:14) 

MINERVA

tsun さん
マクラーレンとホンダの提携解消が発表となりましたが、解消発表がされると色々な話が出てきますね。
シーズン前のバルセロナテスト後、信頼性の無さにマクラーレンは動き始めたとの話もありますし、ホンダも水面下では随分と前から動いてなんて話があります。(F1ですので、パートナーでも騙し合いって感じですね。)
ホンダのPUに関しては、出力は低いですが信頼性は上がってきておりますので、噂のスペック4も含め来期の活躍を期待しておりますよ。
by MINERVA (2017-09-20 13:27) 

MINERVA

りょ〜さん☆ さん
今回のマクラーレンとのコラボですが、やっぱり準備不足であった事が一番大きいですね。
大成功を収めた第二期でしたが、1983年にF1にサプライヤーとして復帰した訳ですが、スピリット~ウイリアムズ初期では問題も多く苦労しておりました。
ウイリアムズで勝ち始めたホンダでしたが、チーム内部の問題で提携解消→ロン・デニスがマクラーレンへ引っ張った形です。 勝てるエンジンになった1998年からのコラボでしたが、あの時のマクラーレン・ホンダは強かったですよね~。
しかし、マクラーレンって2012年を最後に優勝していないんですよね。 カスタマーとは言えメルセデスのエンジンなのに....
復帰発表の時にもブログにも書いていたんですが、マクラーレン側も落ちちゃったチームと思っていたので、今回の天狗加減には少しイラッとしておりますよ。
by MINERVA (2017-09-20 14:54) 

響

黄金コンビはとうとう終わりそうですね。
是非ともコンビ解消したのが悔やまれるくらいホンダには巻き返して欲しいです。
by (2017-09-20 21:13) 

MINERVA

響 さん
期待された三年目でしたので、両陣営共に落胆し歯車が噛み合わなくなったのだと思います。
ただ、ホンダと提携する前のマクラーレンは成績も下降状態でしたので、ホンダだけの問題では無いかも知れませんね。
トロ・ロッソと共に一生懸命開発を続け、来年はコンスタントに上位陣を脅かす存在になって欲しいと思っております。
by MINERVA (2017-09-21 13:07) 

かずのこ

これでアロンソはマクラーレン残留するのでしょうかね…
by かずのこ (2017-09-22 11:43) 

MINERVA

かずのこ さん
ネットからの情報を総合すると、ほぼ契約更新は間違いなさそうですね。 しかし、一年契約になるみたいです。
マクラーレン側は数年後を見据え、エンジン開発にも意見が言えるとの事でしたが、果たしてどこまで通るのかは分かりませんよね。
今回の提携解消後、アロンソの発言が慎重になっておりますが、現状ではマクラーレン以外に行く場所がない為、少なくとも来年はマクラーレンで走ると思います。
ホンダには頑張ってもらいたいですので、残りのレースでのエンジン性能の向上と、シーズン終了後のテストが非常に気になっております。
by MINERVA (2017-09-22 12:34) 

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